抵抗器やダイオードといったディスクリート部品の大手メーカーである米Vishay Intertechnology社。その日本法人のビシェイ ジャパンで代表取締役社長を務める小澤 政治氏に「第9回オートモーティブ ワールド」(2017年1月に東京ビッグサイトで開催)の会場で話を聞いた。

小澤 政治氏 日経テクノロジーオンラインが撮影。
小澤 政治氏 日経テクノロジーオンラインが撮影。
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 同氏によれば、フォイル抵抗器メーカーとして1962年に創業したVishayは、現在、年間売上高が約23億米ドル、従業員数は約2万2000人である。現在も抵抗器の世界市場シェアは第1位。ダイオードでも世界シェアはトップだという。また、MOS FETでは「世界5大メーカーの1つ」(同氏)とのことである。

 「Vishayが扱う製品は基本的に汎用部品であり、その意味では地味ですが、その仕様はすごいんです」と小澤氏は胸を張る。例えば、世界市場シェアNo.1だという抵抗器では、同じスペックの競合他社製品の1/4程度とコンパクト製品があるという。

 この「同じ仕様で非常に小さい」というほかにも、「すごい」ところがあるとする。高い信頼性である。「我々の車載向け製品はすべて、ディスクリート半導体はAEC-Q101に、受動部品はAEC-Q200に準拠していますが、多くの車載製品はこれらよりも厳しい社内規定「AGP:Automotive Grade Products」をクリアしています」(同氏)。同氏によれば、例えば、加速試験において高温にさらす時間がAGPはAECの2倍だという。