欧州における電子設計関連で最も著名な学会の「DATE(Design Automation and Test Conference in Europe)」は、ここ数年ドイツのドレスデンとフランスのグルノーブルで交互で開催されてきた。その順番に従えば、今年の「DATE 17」(3月27日~31日)はグルノーブル開催だが、今回はスイスのローザンヌで開催されている。

 筆者の推測であるが、EPFL(École polytechnique fédérale de Lausanne:スイス連邦工科大学ローザンヌ校)のIoT関連の大プロジェクト「NanoTera」が今年で最終年を迎えるにあたって、その成果の発表の場とすべくローザンヌで開催したと思われる。ローザンヌは日本より気候も温暖で花粉もなく非常に過ごしやすい。

DATE 17会場の入り口 日経テクノロジーオンラインが撮影。
DATE 17会場の入り口 日経テクノロジーオンラインが撮影。
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 DATEの初日の月曜日(3月26日)は恒例のチュートリアルである。「Nano-Tera.ch |Next 1000x Gains: from Clouds to IoT Systems」(講演番号M06)というタイトルが目を引き、聴講してみた。講師は3人。米Stanford UniversityのSubhasish Mitra教授、米Massachusetts Institute of Technology(MIT)のMax M. Shulaker教授、米University of UtahのPierre-Emmanuel Gaillardon教授の3名が講師を務めた。