ソニーセミコンダクターソリューションズは、ドイツ・ハノーバーで開催の「CeBIT 2017」(3月20日~24日)のジャパンパビリオンにブースを構え、センシング用イメージセンサーのデモンストレーションを行った。同社はイメージセンサーで売上首位。従来はその用途としてイメージングに集中していたが、最近はセンシングにも意欲を見せている(関連記事:人間の目を超えたイメージセンサー、ソニーがスマホの次を語る)。
今回のデモンストレーションに使ったセンサーは、ソニーグループ(ソニーセミコンダクタソリューションズとソニーLSIデザイン)と東京大学が2017年2月のISSCCで発表したものと基本的に同じだという(関連記事:ソニーと東大が1000fps対応のビジョンチップ、100万画素超で363mW)。イメージセンサーとデータ処理チップを積層した1種のMCM(Multichip Module)である。センサーサイド(MCM内)で1次的なデータ処理を行うことで、後段のMCUなどの処理負荷を低減すると共に、系全体の処理効率の向上を狙う。
例えば、今回のデモでは、ボールの認識と色の判定を、MCM内蔵のデータ処理チップが行う。ボールの有無と色のデータがMCMから出力される。処理内容にもよるが、最大で毎秒1000フレーム分の処理を実行し、その結果を出力可能だという。