前回の記事でお伝えした通り「#30in30in30」は、Aging2.0が仕掛けるスタートアップを対象とした30回のピッチ大会を30都市30日間で行うというイベントである。全世界から有望なスタートアップを発掘するため、今回は、世界各地の団体や個人と連携し、初の世界大会として開催されることになった。

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 各都市でのピッチ大会は2015年9月9日にスタートし、まずは第1週の結果が入ってきた。各都市で60~200人程度の参加者を集め、順調な滑りだしを見せているようだ。まずは、既に終了した都市のピッチ大会の様子を幾つか紹介する。

1.サンフランシスコ (9月9日)

 Aging2.0のお膝元、かつスタートアップ社会の中心地ということもあり、参加したスタートアップは9社、計163人を集めた盛況な大会だったようである。

 優勝チームは、MUrgency Network という会社。新たな緊急通知/対応ネットワークの構築を目指している。スマホをひと押しするだけで、いつでもどこでも誰でも近くにいる医師、看護師などの支援者とつながることができ、駆けつけた支援者は、事前に登録しておいた持病や病歴などの情報をもとに必要な措置を施すことができるというもの。

 まだ公的な緊急通話サービス(日本でいう「119」)が充分でない発展途上国での展開を狙っており、2020年までに全世界でサービス展開を計画している。米国らしいスケールの大きさを感じる企業であるが、志は良くてもほとんどが消えていくスタートアップ業界において、この会社がどこまで自分達の思いを形にできるか、ぜひ注目し続けたい。