神戸製鋼所の品質検査データの改ざん、日産自動車やSUBARUなどでの完成車の無資格者検査など、日本企業による品質管理での不正が次々と明るみになった。そして、日本の製造業の品質に対する信頼が大きく揺らいでいる。
その一方で、これら企業の製品は、「例えデータの改ざんや無資格検査があっても海外メーカー製品よりも高品質である」との声も聞かれる。世界の工業製品の中で、日本企業の製品は安価ではない。それでもビジネスが成立しているのは、ユーザーが過剰にも思える高品質を信頼していればこそである。
今回のテクノ大喜利は、日本企業の品質管理の現状を改めて考え直し、今回のスキャンダルの波及効果を探ることを目的とした。今回、各回答者に聞いた質問は、以下の3つである。
【質問2】一連の品質管理の不正による波及効果の中で、最も深刻だと思われることは何だと思われますか?
【質問3】日本企業は、世界の中での信頼回復に向けて何をすべきだと思われますか?
3つの質問に対するそれぞれの識者による回答要旨は、以下の表の通りだ。