Qualcomm社によるNXP社の買収で、とにかく品ぞろえの豊富な半導体メーカーが生まれることは分かる。では実際のところ、どの程度のカテゴリーのデバイスをカバーし、どの程度強力な競争力を持つメーカーになるのだろうか。買収後の同社の品ぞろえをチェックすることで、同社の今後の戦略が明確になってくる。
今回は、テカナリエの清水洋治氏が、Qualcomm社の戦力となる半導体デバイスの強みを買収前後でカテゴリーごとに5段階評価した。同氏は、長年にわたって競合企業の中からQualcomm社やNXP社、そしてFreescale Semiconductor社と対峙してきた。今も電子機器に搭載される半導体デバイスの分析を通じて、業界内での半導体各社のポジションをよく知っている。同氏の考察の結果見えてきたのは、これから成長する応用市場を丸ごと総取りできる「完全体Qualcomm」へとジリジリと成長していく姿である。
(記事構成は伊藤元昭)
テカナリエ 技術コンサルタント