ブロックチェーンを「インターネットによる革命の第2幕」と評する見方も出てきている。取引や契約など、ビジネスや生活を営む上で必ず行う行為の仕組みがガラリと変わってしまう可能性があるのだから、そうした評価もうなずける。

 ただしブロックチェーンは、活用が始まったばかりの技術だ。仮想通貨に対する各国政府の評価や立場も、コンセンサスが取れているわけではない。原理的な安全性はうたわれているが、完全なる安全性が保証されているわけでもない。ブロックチェーンは、既存の権威、権力を無効化するような部分があるため、一度ケチがつけば、いかに大きな可能性があっても芽が摘まれかねない。

 ブロックチェーンの電子業界での波及効果を議論している今回のテクノ大喜利。4番目の回答者は某ICT関連企業のいち半導体部品ユーザー氏である。同氏は、ブロックチェーンという可能性に満ちた技術を育てるための、電子業界に求められる取り組みの視点を論じる。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
いち半導体部品ユーザー
某ICT関連企業
いち半導体部品ユーザー ICT関連企業で装置開発に必要な半導体部品技術を担当。装置開発側の立場だが部品メーカーと装置開発の中間の立場で両方の視点で半導体部品技術を見ている。
【質問1】ブロックチェーンの活用拡大で、電気・電子産業には、どのような新市場が生まれると思われますか?
【回答】ブロックチェーン技術の基盤市場で電気・電子産業の責務は大きい
【質問2】ブロックチェーンによって、電気・電子産業の業務やビジネスモデルには、どのような変化が生じると思われますか? 
【回答】市場の要求に柔軟に対応する業務やビジネスモデル
【質問3】ブロックチェーンによって、電気・電子産業の中で、最も大きな影響を受けると思われる企業や職種は何だと思われますか?
【回答】サーバー関連企業とセキュリティー関連企業。ただし非常に短期