電子産業では、新しい技術が、一時代を築いた技術を置き換えていく事例はいくつかある。SSDなどフラッシュメモリーを使ったストレージによるHDDの置き換えの行方は、こうした過去の事例を読み解くことで明確になってくる。そこで浮かび上がってくるのは、技術の優劣もさることながら、それぞれの技術でビジネスをしているメーカーの意気込みだ。

 今回は、テクノ大喜利で唯一、ユーザーとしての肌感覚を持つ某ICT関連企業のいち半導体部品ユーザー氏が、現場で感じるオールフラッシュ化の勢いについて論じる。そして、オールフラッシュ化に端を発するメモリー市場全体の需給バランスの変化についても言及する。
(記事構成は伊藤元昭)

いち半導体部品ユーザー
某ICT関連企業
ICT関連企業で装置開発に必要な半導体部品技術を担当。装置開発側の立場だが部品メーカーと装置開発の中間の立場で両方の視点で半導体部品技術を見ている。
【質問1】オールフラッシュ化が進むことで、HDDは駆逐されるのでしょうか。
【回答】 HDDメーカーおよびHDD関連メーカー次第
【質問2】オールフラッシュ化では、どのような強みを持つ企業が商機をつかむのでしょうか。
【回答】 SSDの制御ソフトウエアに強みを持つ企業
【質問3】オールフラッシュ化の急進展は、半導体ユーザーにどのように影響しますか。
【回答】半導体ユーザーは流れを止めてはいけない