オールフラッシュ化によって、HDDが駆逐される可能性があると考える前提には、フラッシュメモリーの特性が、HDDを圧倒的に上回っているという、ある種の神話がある。本当だろうか。フラッシュメモリーには、HDDでは問題にならなかった弱点があるのではないか。

 今回は、電子機器を解析し、抱えている問題点を解決しているテカナリエの清水洋治氏が、実際に起こった不具合に見られるSSD固有の問題点に着目し、オールフラッシュ化で生まれる新たな商機を論じる。
(記事構成は伊藤元昭)

清水洋治(しみず ひろはる)
テカナリエ 技術コンサルタント
ルネサス エレクトロニクスなど半導体メーカーにて、1984年から2015年まで30年間にわたって半導体開発に従事した。さまざまな応用の中で求められる半導体について、豊富な知見を持っている。2015年から、半導体、基板、およびそれらを搭載する電気製品、工業製品、装置類などの調査・解析、修復・再生などを手掛けるテカナリエの上席アナリスト。

【質問1】オールフラッシュ化が進むことで、HDDは駆逐されるのでしょうか。
【回答】フラッシュが壊れないなら駆逐する

【質問2】オールフラッシュ化では、どのような強みを持つ企業が商機をつかむのでしょうか。
【回答】ストレージ・コントローラに強みを持った企業

【質問3】オールフラッシュ化の急進展は、半導体ユーザーにどのように影響しますか。
【回答】ユーザーはストレージを意識しなくなる