今のスマホは若者文化の押し売り、画一化で進化の袋小路へ
【飽和市場スマホで勝ち抜く】いち半導体部品ユーザー氏
スマートフォンの機能や性能面での進化が停滞している。しかし、その今のスマホのあり方は、あらゆるユーザーが求める姿になっているのだろうか。現時点では、多くの人がApple社のiPhoneなど一握りの機種を、まるで配給品であるかのごとく使っている。売れているスマホが優れていることは確かだろう。しかし、全世界のあらゆる階層のユーザーの必需品となりつつあるスマホは、本来もっと多様なものであるべきではないのか。
多様性を失った生態系に進化と成長がないのは、自然界の摂理である。現在のスマホに見られる進化の停滞や市場の成熟は、その画一性に原因がある可能性がある。今回は、某ICT関連企業のいち半導体部品ユーザー氏が、現在のスマホのあり方自体に疑問を呈する。(記事構成は伊藤元昭)
いち半導体部品ユーザー
某ICT関連企業
ICT関連企業で装置開発に必要な半導体部品技術を担当。装置開発側の立場だが部品メーカーと装置開発の中間の立場で両方の視点で半導体部品技術を見ている。
【質問1】スマホの成熟によって、半導体メーカーの勢力図に変化があると思われますか。
【回答】今後大きな変化は無い
【質問2】スマホ市場の規模拡大の鈍化に、既存の半導体メーカーはどのように対応すべきと思われますか。
【回答】スマホメーカーを顧客とするサプライヤーであるという前提を捨てるべき
【質問3】スマホでの機能や性能の進化が望みにくい状況に、半導体メーカーはどのように対応すべきでしょうか。
【回答】スマホを大人のツールにする技術開発