ここ数年、半導体業界で次々と起きていたM&Aは、ついに業界の枠を超えた企業を巻き込む動きへと発展している。また、技術面では、Mooreの法則やノイマン型コンピューターなど長年にわたって電子業界の進化・発展を支えてきた基軸技術に替わる、新機軸の技術が重要な役割を担い始めた。さらに、中国企業の中から単なる後追いとは一線を画す製品やサービスを提供する力を持った企業が登場し、その一方で斬新な技術やサービスを打ち出すベンチャー企業が国内外で続々と登場している。

 激動の2017年を予感させる兆しは枚挙にいとまがない。そこで今回の大喜利は、「トピックス」「技術」「企業」という3つの側面から、大喜利の回答者それぞれが2017年に注目することを挙げていただいた。最初の回答者は、野村證券の和田木哲哉氏である。現在、歴史的な活況の中にある半導体製造装置業界を中心に、2017年の見通しを披露する。
(記事構成は、伊藤元昭=エンライト)

和田木 哲哉(わだき てつや)
野村證券 グローバル・リサーチ本部 エクイティ・リサーチ部 エレクトロニクス・チーム マネージング・ディレクター
 1991年東京エレクトロンを経て、2000年に野村證券入社。アナリストとして精密機械・半導体製造装置セクター担当。2010年にInstitutional Investor誌 アナリストランキング1位、2011年 日経ヴェリタス人気アナリストランキング 精密半導体製造装置セクター 1位。著書に「爆発する太陽電池産業」(東洋経済)、「徹底解析半導体製造装置産業」(工業調査会)など

【質問1】2017年に、最も注目しているトピックスは何ですか。
【回答】未体験の景気沸騰

【質問2】2017年に、最も注目している技術は何ですか。
【回答】オールフラッシュ・アレイのコントローラー

【質問3】2017年に、最も注目している企業はどこですか。
【回答】半導体製造装置メーカーでは日立国際電気、SCREEN、アドバンテスト、ディスコなど。その他、経営者ではサンディスクの小池社長