センサーを駆使して、着用しているユーザーのココロやカラダを見る――。今回は、そんなコンセプトのメガネ型機器「JINS MEME」を解剖した(関連記事1関連記事2)。

 JINS MEMEには3軸加速度/3軸ジャイロセンサーを備えた「MT」と、これに加えて3点式の眼電位センサーも持つ「ES」の2種類がある。今回は、ESに絞って評価した(図1表1)。

図1 JINS MEME ESの外観と概要
図1 JINS MEME ESの外観と概要
写真はJINS社ユーザーズマニュアルより抜粋した。
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表1 JINS MEME ESの公開仕様
ジェイアイエヌのサイトのデータを基に作成した。
表1 JINS MEME ESの公開仕様
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 3軸加速度/3軸ジャイロセンサーは体軸や姿勢角の検出に使う。一方、眼電位センサーからは目の動きやまばたきが判定取得できる。

 一般に人間の眼球は、角膜側が正の電位を帯びている。視線を変化したり、まばたきしたりした際に眼球が動くことで、周辺の皮膚に電位に変化が生じるが、眼電位センサーではこれを検知している(図2)。眼電位の検知は、鼻梁左右のパッドと、額のパッドの3点で行っている。

図2 眼電位の測定原理
図2 眼電位の測定原理
角膜側が正の電位を帯びた眼球が動くことで変化する周囲の電位変化を検出する。図はジェイアイエヌのサイトより抜粋。