――半導体パッケージ分野の、この先の動向、今後のニーズに対応するために必要なことは。

 「ロードマップを、アプリケーションの性能要求に対して描けているか?」ではないかと思います。「2020年までは対応できても、その先の見通しが大丈夫なのか?」というポイントです。開発に3年ほどかかるのがテクノロジーの常ですので、2025年のテクノロジーの元は2020年までに見通す必用があります。そして、「そのテクノロジーの先に2030年があるのか?」という問いかけが重要だと思います。

 アプリケーションの要求性能は少なくとも「5年間で5倍」のペースが続くはずです。5Gのモバイル通信の実現以降は、さらに加速される可能性があります。それに対応するロードマップを常に考える必要があります。それらは毎年見直しが入ってしかるべきですが、とりあえず2025年までのロードマップを作成してもらいたい。

――前回のセミナー(2016年7月開催)にはなかった、新たに加わる内容があれば、教えてください。

 前回のセミナーはFOWLP(Fan Out Wafer Level Package)の必要性、製造方法、信頼性の問題点、適用アプリケーションエリアなどを説明しました。

 今回は、2025年につながる、それらのロードマップを再度見つめての業界動向をレビューしてみます。それと、それらの適用アプリとITネットワーク全体の中での位置付けや重要性を理解する意味で、センサー、モバイル、基地局、ネットワーク、データセンター、スーパーコンピューターまでのアプリケーションの動向についても解説するつもりです。

――今回、特に力点を置いて説明するポイントは。

 FOWLPについては、既に適用されている「eWLB」や「RCP」、そしてiPhone 7に適用された「InFO」について改めて、構造についてより深く解説します。

 そして、それらの2025年に向けてのロードマップが「アプリケーションの性能要求に対応しているのか?」「不足している部分はどこなのか?」についてレビューしたいと思ってます。ITネットワーク全体の要求性能やパッケージのロードマップを理解して、FOWLPの今後の方向性について深堀りした解説を行います。

――今回のセミナーを受講することで、受講者はどのようなスキルを身に付けたりできるか、ご紹介ください。

 FOWLPについての基礎から応用までを理解いただくとともに、前回参加された皆様にはより詳細な情報が得られるようにしたいと考えています。また、今回から参加される皆様には、それらが目指す方向について、ロードマップとともにITネットワーク全体の中での位置付けを理解していただきたいと思っております。多少難解な内容をスルーしていただいても、本質をご理解いただけるようにします。

――今回のセミナーは、どのような方々に参加いただきたいですか?

 FOWLPの採用を検討されているアプリケーション開発や企画の皆様、そして今後の材料開発や装置開発に従事されている開発や企画の皆様にとって、有効なセミナーにしたいと思っています。