機器開発を進める上で欠かせない熱設計。本稿では、熱設計の専門家であるサーマルデザインラボ 代表取締役の国峯尚樹氏が、熱の性質を理解するための基本知識をクイズ形式で紹介している(第1回第2回第3回第4回第5回)。第6回の今回は、プリント基板上に実装する部品の位置関係が部品温度に与える影響を考える。(記事構成は、日経BP社 電子・機械局 教育事業部)

 面積が50mm×50mmのプリント基板(6層基板で銅厚35μm、残銅率90%)に低発熱部品(熱に弱い)と高発熱部品(熱に強い)を、下図左上の「初期実装案」のように実装したところ、「低発熱部品」の温度が高くなってしまいました。下図に示す(a)(b)(c)の対策案のうち、どの対策が効果的でしょうか。低発熱部品と高発熱部品は共に実装面積が10mm×10mm、部品間距離を5mmとします。なお、初期実装案、対策案(a)(b)(c)はいずれも、プリント基板の表面に空気の流れがあるとします(下図の水色矢印を参照)。

[画像のクリックで拡大表示]