――有機ELディスプレーのフレキシブル化を、ビジネスチャンスとする上で重要なことは。

 ディスプレー産業の論点は、液晶からフレキシブル有機ELに急速に変わりつつあります。中小型パネルと大型パネルの開発目標や、韓国・中国などでの投資動向、技術課題、折り曲げ型のスマートフォンや大型テレビといったアプリケーションの動向、韓国・中国・台湾における政府プロジェクトの最新情報をさらに深く理解することは、事業企画や販売戦略の上でとても重要です。今後のフレキシブル化の課題や材料・プロセス開発状況についての知識も、製品開発の企画では欠かすことのできないものとなります。

――有機ELディスプレーの本質を捉える上でのキーポイントを教えてください。

 中小型パネルと大型パネルの産業と技術の差を意識することです。これが非常に重要です。

――今回の講座で、特に力点を置いて説明するポイントは。また、どのような方々に参加いただきたいですか?

 有機ELディスプレーの種類や分類に応じた戦略を解説します。

 講座には、有機ELに関係する材料や部材、フィルム、パネル製造、セットメーカー、照明機器メーカーの事業企画、開発企画、開発、製造、設計技術者や経営者、投資家、調査企業などの関係者にご参加いただきたいと思っています。

――今回の講座を受講することで、受講者はどのようなスキルを身に付けることができるか、ご紹介ください。

 有機ELディスプレーの特徴、基本的な技術知識、国内外の実用化の動き、有機ELの特徴を生かす応用方法、材料知識、製造方法、製造コスト、今後有機EL技術が大きく伸びるために解決しなければならない課題、LED・液晶との競争や将来の有機ELの進む方向、国際的な競合、基礎的・総合的な知識、となります。