自動車・車載機器と最新エレクトロニクス技術の融合が急速に進んでいる。日経BP社は「車載機器を分解、設計の工夫を部品レベルで読み解く」と題したセミナーを2017年5月26日に開催したが、早い段階で定員に達したことから、8月3日に緊急再演する(詳細はこちら)。トヨタ自動車の「Safety Sense P」「Safety Sense C」、日産自動車の「Pro-Pilot」やADAS対応クラスター、ドイツBMW向けのLTE対応TCU、マツダ「デミオ」のコネクティビティユニットなどの注目技術を取り上げる。また、開催直前まで作業を行った最新情報についても報告する予定だ。本セミナーで講師を務めるフォーマルハウト テクノ ソリューションズの柏尾南壮氏に聞いた注目ポイントを紹介する。(聞き手は、田中直樹)

――自動車・車載機器と最新エレクトロニクス技術の融合について、新たな市場の動きや技術的なトピックス、今回のセミナーの見どころについてご紹介ください。

 今回のセミナーで詳しく紹介する予定ですが、トピックは大きく2つに分かれます。1つは、製品分解調査の報告です。もう1つは、海外で開催された自動車関連の展示会やカンファレンスの報告です。

 製品分解調査では、2016年に発売された車種に搭載された機器など、比較的最近の製品を数多く紹介します。富士重工業(スバル)の「アイサイト」のように、前バージョンと新バージョンを比較できるものも出てきました。当日までに調査が完了する追加機種が発生する可能性もありますので、できる限り多くの機種を紹介できるようにします。前回(2016年8月開催)のセミナーに引き続き、今回も持参可能な品目の実物を展示します。ご自由に手に取っていただき、写真撮影をお楽しみください。

 また、前回と今回のセミナーの間に開催された諸外国での展示会や会議などで学んだ情報を、スライドと解説で報告します。特に自動運転で世界の先端を行っているドイツで開かれた「Electronica Automotive Conference」で扱われた自動運転に関する最新情報は、多くの皆様に関心を持っていただけると思います。スペインで開催された「Mobile World Congress」で披露された自動車と通信に関する展示についても報告します。どうぞご期待ください。