自動運転車用センサー

 自動車分野では目下、自動運転の研究開発が加速しており、今後は段階的に実用化が進んでいくことでしょう。自動運転には、LIDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)や赤外線イメージセンサーなど、さまざまなセンサーが必要です。ここで1つ具体例を挙げると、従来のものより桁違いに高性能なジャイロ・センサーが必要です。こうした高性能ジャイロ・センサーはロボットやドローンにも使われます。

 自動車や民生用ロボットに、価格が数百万円もする高額なリング・レーザー・ジャイロスコープを使うわけにはいきません。従って、MEMSジャイロ・センサーが主流になることでしょう。ただし、現在のものより1~2桁高性能化されたものが必要です。こうした高性能センサーは最初は高価かもしれません。しかし、MEMS技術が本質的にそうであるように、数が増えれば量産効果が作用して低コスト化できます。そのため、将来的には現在は思いもよらぬアプリケーションに使われるようになるかもしれません。