2017年1月(2016年12月29日~2017年1月31日)分の宇宙ビジネス通信をお届けします。本年早々、国内外から様々なニュースがありました。 特に、宇宙旅行や惑星移住などの宇宙ビジネスに関連するニュースが多く報じられました。今月は、以下の5つをピックアップしました。

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【1位】
米Space X、火星行き超大型宇宙船燃料タンクの圧力耐久試験を完了

惑星間航行用の超大型有人宇宙船「Interplanetary Transport System」の燃料タンク
惑星間航行用の超大型有人宇宙船「Interplanetary Transport System」の燃料タンク
(出所:米Space X社公式Twitter)
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 2017年1月16日、米国Space X社は、惑星間航行用の超大型有人宇宙船「Interplanetary Transport System」の燃料タンクの圧力耐久試験を完了したとツイートしました。(Space X社の当該ツィート

 今後は、同宇宙船の実機の建造に入ります。2022年以降に火星との間で最初の試験飛行を実施を予定しているそうです。同宇宙船は定員100名の超大型で、既存の有人宇宙船の概念を全く覆します。ペイロード重量は、構成によって異なりますが、300~550tとしています。

 Space X社は2020年代に無人機で物資や燃料を火星に送り、その上で有人機を運行して大量の人員を送り込んで火星の本格的な植民地化を進める計画を立てています。同社によると、この宇宙船による火星への渡航費用は、20万米ドルとなる見込みです。

 Space X社CEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏は、火星移住者が火星で過酷な環境に置かれる可能性とそのような試練に耐えられることが必要となる、との見解を示しています。また、地球には帰還できない可能性もあるとも述べています。