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どうした?!日本メーカーの品質

これでトヨタは最低コストで不良品流出をゼロにする

ワールドテック講師 元デンソー 愛知工業大学工学部機械学科非常勤講師 皆川一二氏

  • 近岡 裕
  • 2016/11/21 01:07
  • 1/4ページ

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ワールドテック講師 元デンソー 愛知工業大学工学部機械学科非常勤講師 皆川一二氏

 大手企業の中でも優秀だと評価される技術者が習得している品質手法を網羅し、高い水準の「品質力」を身に付ける──。こうしたコンセプトで「技術者塾」が立ち上げた連続講座「品質完璧マスターシリーズ」。デンソーの開発設計者出身で「品質リーダー」も経験した皆川一二氏が講師を務める。ここで、「トヨタの不良品流出防止法『QAネットワーク』」(2017年10月18日)という講座を開催する。「QAネットワーク」とは何か。皆川氏に聞いた。(聞き手は近岡 裕)

──「QAネットワーク」とは何でしょうか。分かりやすく教えてください。

皆川氏:製造工程における不良品撲滅の決め手です。トヨタ自動車が考えた手法で、「全体最適」の視点で作られていることが特徴です。シンプルでありながら大きな効果が得られるという利点があります。

 不良品をゼロにするには、不良品を「発生させない」ことと「流出させない」ことが必要です。発生させないだけでは弱いため、発生防止と流出防止とで網を掛ける。これにより、不良品を撲滅するのです。

 QAネットワークが全体最適というのは、生産ライン全体を見て最終的に不良品を出さないようにするからです。発生防止と流出防止の施策を1つひとつの工程でこなす必要はありません。生産ライン全体のどこかで発生防止と流出防止ができれば、不良品を市場に出すことを防ぐことができる。こうした効率的な考え方に基づく手法がQAネットワークなのです。全体最適を考えた不具合防止手法は、これ以外にないと思います。

 工場としては不良品をゼロにしたいと思うのは当然です。それには、完全無欠の生産ラインを造ればよい。高精度な設備を導入し、自動化を徹底して、全数検査を行う…。そうした工程を1つひとつ積み上げて生産ラインを構築すれば、不良品を限りなくゼロに近づけることはできるでしょう。しかし、とんでもない費用が掛かってしまう。これでは採算が合わなくなる可能性もあります。

 そこで、大切な工程とそれほどではない工程をランク分けしようという考えから生まれたのが、QAネットワークです。大切な所を見極めて、レベルにあった保証の仕方を考える。メリハリをつけることでコストを抑えるという発想なのです。

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