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どうした?!日本メーカーの品質

トヨタはSQCで「ばらつき」を制する

ワールドテック講師 元デンソー 愛知工業大学工学部機械学科非常勤講師 皆川一二氏

  • ワールドテック講師 元デンソー 愛知工業大学工学部機械学科非常勤講師 皆川一二氏
  • 2016/07/06 13:47
  • 1/7ページ
ワールドテック講師 元デンソー 愛知工業大学工学部機械学科非常勤講師 皆川一二氏
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 大手企業の中で優秀と評される技術者が必ず習得している品質手法を網羅し、高い水準の「品質力」を身に付ける──。こうしたコンセプトで「技術者塾」が立ち上げた連続講座「品質完璧マスターシリーズ」。デンソーの開発設計者出身で「品質リーダー」も経験した皆川一二氏が講師を務める。この中に「データを見える化する「SQC」入門」という講座がある。「統計的品質管理(SQC)を使わずに、どのようにして量産品の品質を保証するのか?」と同氏は警鐘を鳴らす。トヨタグループにとって、SQCとは何なのかを聞いた。(聞き手は近岡 裕)

──「品質完璧マスターシリーズ」は、充実した演習で理解を深めることが狙いの1つです。第7回のテーマは「SQC」です。いよいよノートパソコンを使った演習で理解を深めるとのこと。しかし、「SQC」と聞いて難しそうだと敬遠する人もいるかもしれません。そこで、まずは基本的な質問から。「SQC」とは何ですか?

皆川氏:「SQC」はStatistical Quality Control、「統計的品質管理」と訳されます。品質管理の方法の中で、統計的手法を用いるもののことです。一般的な回答なら、これで100点。しかし、この回答ではトヨタグループにとっては狭義の意味でしかありません。

 トヨタグループでは、もっと広い範囲で「SQC」を使っています。事実、技術系か事務系かを問わず、多くの社員が問題解決に有効なツールとして「SQC」を活用しています。誤りの少ない判断をするために、事実に基づくデータを加工・解析するツールとしてSQCを活用しているのです。

 トヨタグループにとってのSQCを一言で言うなら、「見える化」する手法です。データを見える化し、現地・現物・現象に基づいてみんなで議論して問題や課題に気づくために利用するのです。データには数値データと言語データ(思考)があります。これをSQCによって見える化するのです。

 実は今、製造業以外のある業界でSQCが盛んに活用されています。それは医療業界です。製造業に従事している人にとっては意外かもしれませんが、理由を聞けば納得がいくはずです。なぜなら、医療業界には「ばらつき」がつきものだからです。例えば、「熱がある」という判断。何℃から熱があり、何℃以下なら平熱と言えるでしょうか。熱があるかないかは人によってばらつきがあるため、統計的に判断するしかありません。「病気か否か」や「認知症か否か」も同じ。全て、ばらつきがある中から判断する必要がある。そこで、医療業界では、病気や健康の診断の結果を全てSQCで判別しているのです。最近はビッグデータの利用が盛んです。その解析もSQCで行います。ビッグデータ時代にSQCは必須です。

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