みなさまごきげんよう。
フェルディナント・ヤマグチでございます。
東京マラソン直前でしたが、先々週もまたまた滑りに行ってました。
今回は一風変わった楽しいスキースタイルをご紹介。圧雪車に乗ってリフト等が一切ない、自然の山をグングン登っていき、無圧雪はもちろんのこと、シュプールも一切付いていない文字通りのバックカントリーをガンガン滑ってしまうという夢のようなCATツアーであります。
スキー場でよく見かける車輌は、後ろに大きなゲレンデ圧雪用の作業機が取り付けられていますが、こちらでは必要が無いので取り外してあります。代わりに背中には16人乗りの大きなキャビンが付いていて、ここにお客を乗せるわけです。
今回は特別にコックピットにも乗せていただきました。ステアリング操作はハンドルで行い、速度調整はハンドルに付いたダイヤルを回して行います。アクセルとブレーキのフットペダルはありません。右手のジョイスティックは前方のブレードを操作するためのもの。
計器類とスイッチが運転席を取り囲むようにズラッと並んでいて、一見すると飛行機の操縦席のようです。今年は余りの大雪で、去年よりも車高を10センチほど上げたのだそう。
かくして頂上にたどり着きました。今年は雪が多く、コンディションは最高です。本当は東京マラソンに向けて最後の調整をしなければいけないのですが、こりゃ走っている場合じゃありません。
シュプールの一切付いていない斜面を、自由に滑り降りることが出来る機会など滅多にあるものではありません。それが一日に何度も出来るのですから堪らない。天候やルートにもよりますが、ここ光ヶ原FTS(ファースト・トラック・サービス)では、1日におおよそ5本から7本も滑らせてくれるのです。
楽しいファーストトラックツアーですが、整備されていない自然の山を滑るので危険と隣り合わせです。雪崩が起きる可能性は常にある。ですから優秀なガイドと万全の装備が必要になる訳です。
このツアーも、必ずトップのガイドが先に滑ってルートの安全を確認し、最後の客が滑り降りるのを見届けてから、テールのガイドが降りてくるようにしています。無論参加者全員がビーコンを装備します。
これ、知らなかったのですが、発信機が探知機を兼ねているんですね。滑っている時は全員が発信モードでいて、万一雪崩で誰かが埋まってしまったら、探索モードに切り替えて遭難者を探す、という仕組みです。ガイドも含めてツアー全員が埋まってしまったら一溜りもありませんから、危険な場所では必ず一人ずつ時間差で降りていくよう指示をされます。
彼はスノボの販売で巨万の富を手にしたのですが(BURTONの販売量はダントツで日本一です)、「自分を育ててくれたスキーとスノボに恩返しをしたい」と、まったく奇特な理由で4000万円もする特装の圧雪車をポンと購入して、このツアーを開始しました。「スキーとスノボはこんなに楽しいんだよ、と多くの人に分かってもらいたい」と。
莫大な設備投資とともに、燃料費や人件費等結構なコストがかかりますから、格安のツアーフィーでは永遠にモトなど取れないのではないかと心配ですが、「まあ恩返しですから(笑)」と気にする様子が無い。若いのに篤志家なんですな。
久しぶりに長いヨタとなりましたが、ご興味の有る方はこちらからアクセスしてみて下さい。ゲレンデスキーとは何もかもが違う、別世界が体験できること請け合いです。
さてさて、それでは本編へと参りましょう。
お待ちかね、2017年モデルのNISSAN GT-Rの登場です。
それにしても何というタイミングでしょう。GT-Rの復活を直接指示したゴーンさんが、遂に日産の社長を退任されたのですから……。代表権のある会長に就任とのことですが、これから日産はどうなっていくのでしょう。固唾を呑んで見守りたいと思います。