「これはおかしい」と、あるときに思ったんです
瀬川 三浦さんの本業の人材教育や「越境リーダーシップ 」*1の話を聞いていると、何だかものすごく堅い人だなという印象だったけど、実はチャラチャラと音楽関連の取り組みもやっているという二面性があるんだよね。
三浦 いいんですか。今日の対談、そんな話で…。
瀬川 いいの、いいの。この対談は、いつも「とっ散らかっている」から。最近は、銭湯でいろいろやっているんだよね。
長岐 え、銭湯? 銭湯で何をやっているんですか。番台ですか。
三浦 ああ、番台も今すごく興味があって。
瀬川 いや、そこは合わせなくていいから(笑)。
三浦 ちなみに、銭湯に行ったことあります?
長岐 ありますよ。
三浦 僕がいつも行っているところは普通の銭湯なんですけど、ちょっとスペースが広いんです。湯冷ましでゆったりするスペースがあって。そのスペースで、お風呂上がりのお客さん相手にDJをしています。DJと言っても、レコードをかけるだけなんですけど。
ミュージシャンに声をかけてライブで演奏もしてもらいます。演奏への対価として、風呂上がりのお客さんに投げ銭をしてもらったりしています。
編集F 何で、そんなことを始めたんですか。
三浦 僕は、子供が生まれるまで結婚後もだいたい休日にDJをやっていて、ほとんど家にいないような生活をしていました。でも、子供が生まれてからは、やはり休日は子供と過ごすようになって、もう音楽の活動は無理だなと思った時期もありました。
でも、「これはおかしい」と、あるときに思ったんです。音楽と子供の両方とも大好きなのに、どちらかしか選べないというのは。両方を選べるような環境をつくれない自分が悪いんだと思うようになりました。
そこで、昼間に子供連れでも来られる音楽イベントを企画したんです。0歳から子供連れで参加してもOKで、会場のルールとしては小さい子供がいつでも走り回ったり、騒いだりしても構わない。でも、流す音楽はジャズのような大人が聴く本格的なもの。そういうイベントです。