異業種が集まり、新しいビジネスプランをまとめ上げる新ビジネス創出講座「ビズラボ」─。2015年7月、富士通が自社の多種多様な顧客を中心に17人の参加者を集め、「ビズラボ presented by FUJITSU」が開催された。

 IT関連企業をはじめ、機械、建設、化学といった多様な業界から研究開発、営業、保守、経営企画といった職種に就く多彩な参加者が集まった。今回は、延べ4日間という短期間ながら、事業創出と異業種連携の実践的な手法を学ぶ講座と、参加者が4チームに分かれて実際にビジネスの事業計画作りに取り組むグループワークを実施した。

公開コンサルティングでテーマを抽出

 初日は、グループワークで検討を進める新規事業のテーマを設定するため、参加者は個別の「公開コンサルティング」を指南役である多喜義彦氏(システム・インテグレーション 代表取締役)から受けた。多喜氏と一対一で対談し、参加者が取り組んでいる仕事の内容や自社の強み、そこで抱えている悩みなどを雑談しながら、新規事業のテーマになりそうなアイデアを抽出した。

 他の参加者は、自分と業種や職種が違う参加者の様子を興味深く聞き入っていた。参加企業の公開コンサルティング後、合計12件のアイデアの中から、参加者の投票によってテーマを4件に絞り、各参加者がいずれかのテーマに名乗りを上げてチームを形成した。

参加者の投票によってテーマを決める
参加者の投票によってテーマを決める

 テーマは、Aグループが総合住宅設備メーカーLIXILの強みを生かしたIoTサービス「LIXIL IoT」、Bグループが空気の圧縮技術を応用した静かなジェットタオルの新しい利用シーンを提案する「超静音ジェット」、Cグループが自動車部品メーカーである松尾製作所が挑む自動車事業「MATSUO自動車」。Dグループが、顔認証技術による顔パス機能で街や商業施設の人の流れを円滑にするサービス「人流パーフェクト」となった。