白石 この先4、5年で、電気自動車の技術が飛躍的に伸びるだろうと思っています。F1がなくなるのではなく、全く新しいエネルギーで走る電気自動車の最高峰としてフォーミュラEなどが認知されるでしょう。それをもっと一般の目に触れるようにして、日本で普及していきたい。そのために、まずは東京オリンピックの開会式で僕が作った電気自動車を走らせたいですね。

 もう一つは、レース用のEV開発で得られる技術をきちんと市販車に還元していきたい。PM2.5の問題も、中国の車が全部電気自動車になったら解消するかもしれませんよね。

三反田 久弥(さんたんだ・ひさや)。パラシュート 代表取締役社長。2000年に、一生付き合える仲間作りをテーマに若手経営者の会である「若手商店街」を設立。現在、北海道、関東、東海、関西、九州、沖縄の6支部があり、会員数は約400社を数える。現在、全国代表理事。他に日本介護協会常務理事やグローバルキャリア協会理事などを歴任する。(写真:加藤 康)
三反田 久弥(さんたんだ・ひさや)。パラシュート 代表取締役社長。2000年に、一生付き合える仲間作りをテーマに若手経営者の会である「若手商店街」を設立。現在、北海道、関東、東海、関西、九州、沖縄の6支部があり、会員数は約400社を数える。現在、全国代表理事。他に日本介護協会常務理事やグローバルキャリア協会理事などを歴任する。(写真:加藤 康)
[画像のクリックで拡大表示]

衞藤 難しい課題と感じているのが、2020年以降、日本のスポーツ選手は海外へ流出していくのではないかということです。スポーツ人気が高まる、しかし選手たちは海外との格差を感じて、海外へ目を向けるようになる。カリスマ選手ほど海外へ流出して戻らなくなるんじゃないか。既にそういう傾向がありますよね。結果的に日本のスポーツ業界は廃れていく。そこを食い止めるのは、やはり国内の競技団体の努力なんじゃないかと思います。この4、5年でその体制を作ってほしいですね。

三反田 僕は、スポーツに限らず、この4、5年で体制とか国の仕組みを変えていくのは限界があるんじゃないかと思っています。だから、逆にオリンピックをステップアップのきっかけにして、次にどこにチャレンジするのか、何に挑むのかが大切になると思う。

 一般の人に最も近づくオリンピックというイベントをきっかけにして、スポーツ業界がどう動くのか、その準備を4、5年かけてやっていくことが大切。そんなことを感じました。今日はありがとうございました。