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特許庁レポート 特許分析から探る日本の競争力

欧州・中国が追い上げるバッテリー・マネジメント、次世代技術の権利化急げ

平成29年度特許出願技術動向調査:電池の試験及び状態検出

  • 特許庁審査第一部審査調査室
  • 2017/07/18 05:00
  • 1/4ページ

電池の試験および状態検出技術は、電池を搭載した機器等を安定かつ安全な状態に保つために不可欠の技術であり、電動化車両等の電池の大容量化とともにその重要性を増している。これらの技術の特許出願状況をみると、日本は他国に先駆けて多数の出願をしており、研究開発の先行優位性を有している。一方、近年、欧州をはじめとして他国が出願件数を急増させている。こうした状況から、今後も日本が研究開発の優位性を維持していくためには、次世代電池に対応した同分野の基本技術を早期に権利化することが重要である。

 スマートフォンや家電、自動車をはじめ、私たちの周りには電池を搭載した多種多様な製品が溢れています。電池は品質や取扱いによっては発火等の危険があるため、電池を搭載した機器・設備を安定かつ安全な状態に保つためには、電池の評価試験や正確な電池の状態検出技術が欠かせません。現在、車載用をはじめとして電池の更なる高容量化が進められていますが、安全性への要求から、これらの技術の重要性が高まることが予想されます。

 また、電池の状態検出技術の主な産業用途の一つであるバッテリーマネジメントシステムは、電池の充電率や劣化度合の検出等の機能を担う部材として、再生可能エネルギーの蓄電システム用や電動化車両用などの大容量電池の成長とともに、市場規模の拡大が予想されています(図1)。中でも、日本企業が高いシェアを有している自動車用のバッテリーマネジメントシステム市場は、他の産業用のものよりも高い成長が見込まれます(図1、図2)。

図1 バッテリーマネジメントシステムの産業分野別市場規模の推移および将来予測
出典:M&M「BATTERY MANAGEMENT SYSTEM MARKET: GLOBAL TREND AND FORECAST TO 2022」を基に三菱化学テクノリサーチが作成
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図2 世界における電動化車両用バッテリーマネジメントシステムのメーカーシェア
注: アイドリングストップ車に代表されるマイルドHEVは除外し、HEV/PHEV/EV/FCV市場に限定。
出典: 富士経済「2016年版 HEV、EV関連市場徹底分析調査」
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 こうした背景のもと、特許庁では「平成28年度特許出願技術動向調査」において、電池の試験および状態検出に関する特許の動向を調査しました。特許庁による調査レポートの概要(PDF形式)はこちらをご覧下さい。本稿では、調査の主要部分を紹介します。

 はじめに、本調査の技術俯瞰図を図3に示します。本調査の対象となる技術は「電池の試験及び状態検出」に関する技術です。 「電池の試験」は、電池の製造時・出荷時・検査時において、電池に対して試験器等で行われる試験であり、大きく電池の性能や特性を測定するための試験と、安全性を評価するための試験に類別されます。また「電池の状態検出」は、電池の電流、電圧そして温度等の電気的なモニタリングを実施し、使用中の電池の充電率、劣化度合、充放電(入出力)可能電力等の推定を行うことであり、電池が搭載された機器や設備(自動車等を含む)が安定・安全な状態にあるか否かをモニタリングする目的でよく用いられます。以上に示した調査対象技術について、それに関連する「技術課題」、「電池の種類」、「電池の用途」等の観点を組み合わせた範囲を調査対象範囲としました。

図3 電池の試験および状態検出の技術俯瞰図
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