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特許庁レポート 特許分析から探る日本の競争力

中国勢の工作機械特許、出願多数だが先端分野はまだ

平成27年度特許出願技術動向調査:ターニングセンタ及びマシニングセンタ

  • 審査第二部審査調査室
  • 2017/01/30 05:00
  • 1/7ページ

 ターニングセンタやマシニングセンタは、数値制御工作機械の一種である。中国は世界最大の工作機械市場を有し、国内外のいくつもの企業が中国にターニングセンタやマシニングセンタを投入している。今回の調査から、中国のターニングセンタやマシニングセンタ分野の研究開発は、「マシニングセンタ」の基礎的設備が対象となっており、「知能化」などの特定の先端技術分野に特化した研究開発はいまだ中心ではないとわかった。我が国のメーカは、先端技術分野である「融合技術」と「知能化」された制御システム、「加工ソフトウェア」の研究開発を持続させ、優位性を保つようにすることが望まれる。

 中国は、2009年に工作機械の生産額で世界の首位に立って以来、その地位を保っています。また、企業別で見ても、生産額の1位は中国企業です。中国市場には、旺盛な工作機械需要があるため、国内外のいくつもの企業が製品を投入しています。従来中国企業は主に廉価版の製品を供給し、日本企業やドイツ企業などが主に高機能・高精度製品を供給するすみ分けができていました。しかしながら、中国企業も、国内での高機能・高精度製品の需要に応えるため、その技術への対応を急いでおり、日本企業も新たな対応を迫られています。また近年、中国において特許出願が急増しており、技術動向を調査する際の中国特許情報の重要性が高まっています。

 こうした背景から、特許庁は「平成27年度特許出願技術動向調査」において、工作機械の一種である、ターニングセンタとマシニングセンタの中国国内における特許出願動向などを調査し、当該技術の現状を明らかにしました(特許庁による調査レポートの概要(PDF形式)はこちら)。この調査の主要部分を本稿で紹介します。

 本調査で対象とした技術を図1に示します。本調査では、「ターニングセンタ及びマシニングセンタ」の分野において調査分析を行うものとし、ターニングセンタ、マシニングセンタ、複合加工機・複合マシニングセンタなどの融合技術、またそれら工作機械の連携技術に特徴があるものを対象としました。

  ターニングセンタ及びマシニングセンタとは、主に金属の切削を行う数値制御工作機械です。ターニングセンタは、主として工作物を回転させる旋盤由来の数値制御(NC)工作機械であり、旋削加工のほか多種類の加工を行えます。一方のマシニングセンタは、主として回転工具を使用し、フライス削り、中ぐり、穴あけなどを含む複数の切削加工が可能で、タレットまたは工具マガジンを持ち、複数の工具を加工プログラムに従って工具を自動交換できる数値制御工作機械を指します。そして、これらの融合技術として「複合加工機/複合マシニングセンタ」が存在します。本調査中では、「複合加工機/複合マシニングセンタ」を、上記の「ターニングセンタ」に「回転切削機能(フライス機能など)を持つタレットとは別に設置された回転工具(マシニンングセンタ用工具)」を併せ持たせたものと定義しました。

  なお、IoT技術や知能化技術に関しては、「ターニングセンタ及びマシニングセンタ」に特徴のあるIoT技術、知能化技術を調査対象としており、汎用的な製造設備に用いられるIoT技術、知能化技術に関しては含みません。

図1 技術俯瞰図
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