【開発No.021】「100kg可搬ドローン」
100kg超の運搬能力を有するドローンを中核としたビジネスを創出するプロジェクト。
無人で大重量を運搬する必要のある用途を開拓するとともに、用途に合致した製品・サービスを開発する。

大重量(100kg超)の荷物運搬能力を持つ、マルチコプター(以下、ドローン)。この装置の利用方法を見つけ、その用途に合った製品を開発しよう─―。

 そんな呼びかけで始まったのが、「100kg可搬ドローン」プロジェクトだ。2017年8月21日に開催した説明会には総勢14社が集まった。顔ぶれは、ドローンを自ら開発しているメーカー、電動機器の制御技術を持つベンチャー企業、ICTシステムの構築ベンダーなど。主にシステムの提供者側だった。

 そんな中、ニーズを持って参加したのが、小友木材店 代表取締役社長の小友康広氏である。同社が生業としているのは、山を持つ地主(山主)から木を伐採して販売する権利を買い付け、自らそれを伐採して、製紙会社などのユーザーに売るというもの。ナラやクリ、ケヤキといった広葉樹の販売を専業としている。

 同氏が100kg可搬ドローンプロジェクトに興味を持ったのは、これが林業のニーズにマッチすると考えたからだ。「切りたい木が奥山(山の上)あっても、これを下ろすのが大変。大重量を運べるドローンがあればこれを解決できるのではないか」(同氏)と考えたのだ。

 このニーズに出会ったことで、100kg可搬ドローンプロジェクトは奥山の木を下ろすというテーマで動き始めた。