ドイツAudi社の「TT」は、1998年に初代が生まれ、デザインの独創性と走りの気持ち良さで大きな注目を集めた小型スポーツカーだ。

 新型は、3世代目にあたる。TTらしさがあふれた独特のデザインは継承し、2世代目で高めた走りの壮快さに磨きをかけながら、さらに3世代目として打ち出した特徴は、先進性にある。

 アルミニウム合金と鋼板を複合的に採り入れた車体は先代に比べ50kgの軽量化を果たしている。また、これからの時代が求めるコネクティビティー機能も進化している。運転者正面のメーター部に大型液晶画面を設置し、視認性を高めたのはもちろん、内装のデザインにおいてダッシュボード中央にナビゲーション画面が不要となる洗練された造形を採り入れた。

 今回は、TT CoupeとTT Roadsterの双方に試乗したが、ともに2.0 TFSI quattroという、ガソリン直噴エンジンの4WD仕様であった。そのうち印象深かったのは、オープンカーとなるTT Roadsterであった。

仕上がりが上質で、オープンであることによる剛性不足を感じさせないTT Roadster
仕上がりが上質で、オープンであることによる剛性不足を感じさせないTT Roadster
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