スズキのワゴンRが全面改良して、6世代目となった。2世代目からスポーティーな仕様のRRを標準車のほかに加え、3世代目でそれがスティングレーとして見かけの異なる2つのワゴンRが存在してきた。この6世代目からは、外観の違いが三つに増えた。

 テレビの宣伝でも、ワゴンRに乗ってきた人(草刈正雄)が気付かなかったという自虐的な表現で新しさを示す新型ワゴンRは、たしかに外観も乗り味も、従来のらしさを、ある意味で変えてきている。

 標準車のワゴンRには、初代に通じる四角いヘッドライトを復活させ、ここは原点回帰の様子をうかがわせた。しかし、同じ標準車の中に、従来はスティングレーの顔として定着してきた横に長いヘッドライトのデザインを採り入れ、これをワゴンR FZといって区別する。FZは、よりスポーティーなワゴンRとの説明だが、それは従来スティングレーが担ってきた特徴ではなかったのだろうか。

標準車に、新たにスポーティー車種として位置づけられた「HYBRID FZ」
標準車に、新たにスポーティー車種として位置づけられた「HYBRID FZ」
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