しかし、今回のオデッセイでは、モーター走行からハイブリッド走行、そしてエンジン走行に至るまで実に滑らかにシステムが制御され、快適な走りをもたらした。
同じi-MMDとはいえ、オデッセイへの採用に際し、モーターやバッテリーが刷新されている。モーターはアコードの124kWから135kWへと最高出力が高められており、エンジンも107kWと2kWの高出力化がなされている。またモーターは、出力の性能曲線においてもより滑らかな特性が与えられた。それらの技術的進化が、走りを一新した。
また、アクセル全開に近い加速では、エンジンを高回転域まで回して速度を上げていくことになるが、アトキンソンサイクルを用いたエンジンとはいえ、さすがホンダというだけあって、軽やかに気持ちよく回り切る。
モーター特有の滑らかで力強い発進をすると同時に、エンジンによる胸のすく加速も味わえ、JC08モードで26.0km/Lを達成した低燃費性能はもちろんだが、単なるエコカーではないホンダならではの走りを堪能させるハイブリッド車だ。