米国の携帯電話の時刻表示について、数年前から気になっていることがあります。ご存知の通り、米国では夏時間の制度があり、その切り替えに際しては、結構トラブルがあります。ちなみに英語で冬時間はStandard Time、夏時間はDaylight Saving Time(DST)と言います。英語でSummer Timeというと、「夏の季節」ということになり、意味するところがかなり違ってきます。

 今回の場合は、10月31日(土)の夜から11月1日(日)にかけて冬時間への切り替えが行われました。夏時間から冬時間への切り替えの場合は、1時間加えられることになります。時間に追われる仕事をしているときなどは、この1時間がかなりの助けになったりします。

 さて、問題は携帯電話の時刻表示に関わることです。日本では夏時間のシステムがありませんから直接の比較ができませんが、もしあったら携帯電話の時刻表示は即座に変わるようにシステムが設定されることでしょう。ところが、私が米国で使っている携帯電話の場合には、すぐには変わらないのです。

 いつ変わるのかと注意していましたら、5日目の木曜日にようやく変わっていました。よそからの苦情が相次いで、ようやく重い腰を上げたという感じです。一方で、私が日本から持ってきた日本のスマートフォンは、現地の冬時間へ即座に切り替わっていました(証拠写真を添付しました)。

左が米国の携帯電話、右側が日本から持ち込んだスマートフォン
左が米国の携帯電話、右側が日本から持ち込んだスマートフォン
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 私が米国で契約している携帯電話はAT&Tで、ハードはNokia社のものです。日本ではソフトバンクでの契約で、ハードは米Apple社のiPhoneです。ですから、問題は携帯電話のハードによるものではなく、明らかにキャリアのサービスシステムによるものです。これが日本であったら、抗議や苦情の電話が殺到するでしょう。

 ところが、米国では忘れた頃に切り替わる、ということがまかり通っているのです。おそらく、米国でもクレームは少なからずあるのでしょう。しかしながら、米国の多くの企業で、多少のクレームについては、窓口での処理だけで済ませ、本格的な対応はしないという内規があると聞いたことがあります。