プリント基板専門の展示会としては世界最大級のイベントである「JPCA Show 2017」が6月7日から3日間、東京ビッグサイトで開催されました。日本のプリント基板業界は長期縮小傾向にありますから、そろそろ新しい動きが見られるのではないかと、期待しながら出かけてみました。

受付には長い行列ができていた
受付には長い行列ができていた
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 展示会場の大きさは、ほぼ昨年と同じくらいでしょうか。ただし、会場が細長くなっているので、大きくなっているような印象を受けます。出展社の顔ぶれは、だいぶ変わってきています。基板メーカー大手の日本シイエムケイ、イビデン、日本メクトロンなどは健在でしたが、展示製品は多いものの、新規性のあるものはあまり見当たりません。かつて常連だった大手メーカーは出展しておらず、中堅クラスのメーカーが存在感を出していました。

日本シイエムケイのブース
日本シイエムケイのブース
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 海外勢を見ると、今回は韓国と台湾のメーカーは、ほとんど見られませんでした。代わって目立っていたのが、中国の基板メーカーです。ただし、台湾メーカーに関しては、業界団体のTPCAが、一大キャンペーンを張っているのが目立ちました。

 人出はずいぶん多くなっているように感じました。受付前には朝から長い行列ができており、受付だけで30分以上かかる状況でした。事務局に確認したところ、前年比十数%増加しているとのことです。海外からの来訪者もかなり多いようで、特に韓国と台湾からと見られる来訪者が多かったようです。どうも考えることはみな同じで、このような市場の後退局面では、自分の手の内はあまり見せずに、同業他社の動きは確認しておきたいという後ろ向きの姿勢が感じられます。