今年も多くの来場者で賑わったインターネプコン
今年も多くの来場者で賑わったインターネプコン

 毎年日本のエレクトロニクス業界のオープニング役を担っている「インターネプコン ジャパン」が、2016年1月13日から3日間、東京ビッグサイトで開催されました。

 昨年は業界が低迷する中で、展示会は大いに盛り上がっていましたが、今年はさらに規模が大きくなりました。主催者の発表によれば、出展者は2000社を越え、ビッグサイトの東ホール、西ホールはいっぱいになり、普段は展示用に使わないフロアにまではみ出してブース設営していたほどです。

 メインフロアも、通路をギリギリまで狭めて、ブーススペースを確保していたようです。そのため、かなりの部分が、路地裏商店街といった様相を呈していました。一方で、来場者は増えていますので、会場は芋の子を洗うような混雑ぶりで、会場での移動もままならないような状況です。これはもう効率的な展示会としての限界に近づいており、主催者としては、もっと広い会場に移るとか、展示会を分割するとかの抜本的な対策が必要でしょう。

多くの企業が参加したカーエレクトロニクス技術展の会場
多くの企業が参加したカーエレクトロニクス技術展の会場

 というわけで、3日間かけても展示をじっくり見ることなどほとんど不可能な状況です。そのような中でも、幾つかの大きな動きが見られました。まず、最初に挙げられるのはカーエレクトロニクスの台頭です。

 西ホールは全てクルマ関係のブースで占められています。車関係といっても、その範囲は広く、EV(電気自動車)から始まって、ハイブリッド車、自動運転など、多岐にわたっています。特に電源、バッテリー関連の技術、電極材料関連の展示が多いように見受けられます。ただ、実際に展示しているメーカーは機械加工、表面処理などの受託加工の企業が少なくなく、純然たるエレクトロニクス技術とは言えないものも結構入っています。

 ここだけではありませんが、台湾メーカーの出展が目立ちました。日本のクルマ業界に海外の部品加工メーカーが入り込むのは難しいといわれていますが、そこに台湾メーカーがチャレンジしてきていることは、時代の流れを感じます。