イラスト:ニシハラダイタロウ
イラスト:ニシハラダイタロウ
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 開発に携わる者として、開発速度と言うかそのスピードが、超の付くほど高速になっていると感じるときがある。

 それは、時空も超えるワープと言ってもいいほどで、常識をはるかに超えた次元で新事業や新商品、それに伴う技術・ノウハウの開発が、光の速さを超えて進んでいるように見えるのだ。

 ワープとは、もともとは歪みという意味らしいが、SF(未来空想小説)の世界で、空間の歪みを利用して瞬時に時空を超えて移動することである。通常なら考えられないような距離と時間を、光の速さより早く、一瞬のうちに超えてしまうと言うのだから驚くばかりだ。

 また、私たちが住む三次元の世界から、四次元の世界へと移るのもワープなら可能らしい。未だ誰も見た人はいないが(笑)、時間と距離と次元を一瞬に超越するという、まさにスターウォーズの世界である。

 それが、開発の世界で現実になっていると、私は思うのだ。従来の事業領域の枠組みを超越して新しい事業が生まれたり、誰も予想しない新しい技術が開発されたり、縁もゆかりもなかった企業同士の合従連衡が起こり、結果、ワープ的な新事業・新商品開発が次から次に生まれる時代なのである。