ある程度の歳になると、難しい問題や困難に対しての抵抗力と言うか免疫力が、益々強くなっているように思う。それは、単に鈍くなっているのではないかと言われるかもしれないが、それはボケではない。様々な経験を通じて、物事に対処するチカラが強くなっているのである。

 そしてこの免疫力というのは、特に加齢という条件が無くても、日ごろの行動や意識の持ち方で、強くすることができるのではないかと、最近、思うようになったのだ。

 言うまでもなく、免疫とは病原菌やウィルスなど、身体に悪い影響を及ぼすバイ菌の侵入を防ぐ役割や、身体内に出来た腫瘍などの細胞を攻撃して駆除する自己防衛機能である。

 この自己防衛機能は実に精緻に構成されていて、いくつもの免疫細胞が協調し合って、風邪や傷口から入る病原菌を退治してくれているのである。

 そして免疫力とは、免疫細胞が自己防衛機能を発揮する機会が多くなって鍛えられ、結果、免疫機能が強くなることを言うのである。

 ビジネスの世界でも同じこと。様々な問題や困難に対応するうちに、その対処法に慣れてきて、サッサと処理できるようになる。これを、ビジネス免疫力と言いたいのである。

 これは、私がある程度の歳を経ているので言うのだが、最近、ビジネス免疫力が弱い、あるいはないのではなかと思うくらいの人が増えているように思う。

 その原因は分からないが、憶測で言えば、何でもかんでも他人からの指示によって行動している、それが要因ではないかと思う。