IoT(Internet of Things)やビッグデータといった最新のITを活用することで、製造業を「スマート化」しようとする動きが活発になっている。「第4次産業革命」ともいわれるこうした取り組みによって、工場や製造業が大きく変わろうとしているのだ。

 2015年12月に開催されたFA/計測技術の展示会「システム コントロール フェア 2015/計測展 2015 TOKYO」の特別セッションでは、「第4次産業革命で工場が変わる、社会が変わる」と題して、この分野に詳しい3人のパネリストがものづくりの未来について語った。そのパネリストとは、法政大学デザイン工学部システムデザイン学科教授の西岡靖之氏、未来調達研究所取締役の坂口孝則氏、武州工業代表取締役の林英夫氏である。

3人のパネリスト。左から法政大学の西岡氏、未来調達研究所の坂口氏、武州工業の林氏。
3人のパネリスト。左から法政大学の西岡氏、未来調達研究所の坂口氏、武州工業の林氏。
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 前編では各パネリストがそれぞれのテーマについて講演した内容を中心にまとめたが、後編となる本稿ではパネルディスカッションの模様を紹介する。パネルディスカッションは、パネリストに4つの「質問」が投げ掛けられ、それぞれの質問について各パネリストが持論を述べた上で議論を交わしていくという形で進んでいった。