前回の「『プラットフォーム』としてのB級グルメ」では、B級グルメが広く普及する要因の1つとなる「プラットフォーム」構造について考察した。その後、筆者はB級グルメの分析を続けたところ、こんな現象に気づいた。ラーメンを提供するお店ではラーメンの専門店が圧倒的に多いのに、サンドイッチでは専門店はそれと比べてかなり少ないということだ。筆者は、その理由はラーメンとサンドイッチの異なるプラットフォーム構造と密に関連していると考えている。今回は、その異なるプラットフォーム構造について、スマートフォンのプラットフォームと比較しながら考えてみる。

ラーメンとサンドイッチの違うプラットフォーム

 ラーメン店は、日本でも海外でもチェーン店が多い一方で個人経営の専門店もかなり多い。しかし、サンドイッチは世界的に広がるが、専門店はとても少ない。ほとんどがパン屋、カフェ、コンビニなどには設けられた小さなサンドイッチコーナーで売られている。

 そうした違いが出るのは、ラーメンとサンドイッチのプラットフォームの本質が違うからと筆者は考えている。