Samsungは機械学習で診断支援

 Samsung Electronics社とSamsung Medison社の共同ブースでは、アクセス(Access)、正確さ(Accuracy)、効率(Efficiency)をテーマにした展示が行われた。

 Accessに関しては、従来機種よりも40%軽量化しスリムにしたデジタルX線撮影装置「GM85」や、ノートパソコンのような形状で診療現場で手軽に使える超音波画像診断装置「HM70A with Plus」、救急車に搭載でき病院に到着するまでに脳卒中などを診断できる移動型X線CT装置「CereTom」、同じく病院に搬送する間に血液検査し、到着後すぐに対処できる体外診断装置「IB10」を展示した。

 Accuracyに関しては、Samsung Electronics社が得意とする画像診断装置群を披露。乳がん組織の特性を区分できる診断補助ツール「S-Detect for Breast」や、卵巣腫瘍のリスクを超音波で確認できる「IOTA-ADNEX」、レントゲンに映った骨の画像をぼかして骨の後ろにある病変をより鮮明に見せる「Bone Suppression」などが登場した。

 このうち、S-Detect for Breastは機械学習を用いたソリューション。現時点では2万件を超える乳腺超音波画像をビッグデータ解析した結果から、病変の特徴を見いだして医者による診断をサポートする。Bone Suppressionも、骨の形や大きさを機械学習する機能を持つ。検査すればするほど賢くなり、胸部レントゲン画像から骨の画像を除去して病変を探しやすくする。

 Efficiencyに関しては、ディスプレーの画面が明るく画像の視認性に優れた超音波診断装置「HS50」や、デジタルX線撮影装置を紹介した。

 Samsung Electronics社医療機器事業部の社長を務めるチョン・ドンス氏は、「我々は医療用診断装置分野では後発企業だが、Samsungが蓄積してきた技術力やデザイン力と、診断領域の最新トレンドを組み合わせて医療機器のイノベーションをリードしたい」と語った。