み、緑色?

 ただし、いくら価格が安いといっても、使い方を誤ると、その価値がなくなってしまう危険性がある。そうならないために、いくつかの留意点を記述したい。

 まずは、非観血連続血圧の測定機能。登録画面で、身長、体重などを入れていくと、次に「血圧を測りますか?」の質問に「はい」と答えると、「あなたの血圧を入れてください!」となる。普段、自分の血圧を測っているような場合なら常識範囲だが、血圧測定の基礎知識がなければ、「エッ」となるだろう。

 この問題の本質の解説には、現時点では限界もあり、ここでは議論しない。不合理な“質問”に矛盾を感じつつ、言われるままに入力して、いざ測定となる。実際のところ、やや感度の低さが気になるが、前述の「そこそこ」という評価と一致することを確認した。ただし、測定にはセンサーを腕に密着する必要があり、締め付け跡が残るくらいでないと測れない。

 実は、もっと驚いたことがある。パルスオキシメータの機能をこの中に入れてしまったことだ。「入れてしまった」と書いたが、これまでの常識からは逸脱している。その意味ではむしろ「先進的」といっていい。

 それは何か?何と、見る限りは緑色!!のLEDでSpO2を測定している。パルスオキシメータの歴史は40年以上あるが、その発明原理からすれば「赤色光」が常識なのだ。従来からの常套手段といえば、脈拍数の測定には緑、パルスオキシメータのそれは赤が最適と考えられている。

 ただし、現在のパルスオキシメータ標準機との比較測定をしてみたところ、測定値にやや乖離があったのが気になる。もちろん、測定方法など従来と異なった方法が採用されていることを考えれば、「測定の可能性を示した」という意味はある。