パネル調達を中国産から米国内産にシフト

 テスラのイーロン・マスク氏の従兄弟によって設立されたソーラーシティは、太陽光発電のトータル・ソルーション・プロバイダーとして、住宅、商業・公共用の分散型太陽光発電システムの設計、販売、施工、ファイナンス、そして運営・メインテナンス・監視など全ての工程を行う。2015年には住宅用太陽光発電市場の35%、商業・産業・公共用市場の14%のシェアを占め、競合他社を大きく引き離した。

 2014年といえば、米国では中国メーカーによる太陽光パネルのダンピングとそれに伴う反ダンピング関税の適応などで、パネルの安定的な調達に問題が生じた。ソーラーシティは、シレボ社を買収することにより、独自に生産することで、パネルの確保と 競争力を高めるという戦略を掲げた。

 実際、買収時に行った株主総会で、同社は、「(シレボ社買収により太陽光パネルを)国内生産することで、海外生産より競争力が高まり、(中国産パネルの購入をなくすことで)輸入税が避けられ、運送にかかるコストも大幅に削減できる」と発表している。つまり、従来のパネルより高効率、低コストで、「導入コスト」が一番低く提供できるという。