シレボ社の買収は失敗だった?

 今年に入り、工場は、ほぼ完成したものの、ソーラーシティの財務状況が悪化したことで、生産開始は2017年に延期された。さらに、バッファローに期待された新規雇用数も1500から500人へと下げられた。

 生産開始の遅れ、さらにテスラのパナソニックの選択に、「シレボ社のテクノロジーは難しすぎたのか、それともコストが高すぎるのか」と、ソーラーシティによるシレボ社の買収失敗説を語るメディアが増えている。

 ただ、10月末にマスク氏が「ソーラールーフ・タイル」を発表したことから考えると、シレボ社のテクノロジーはこの新製品に使われ、新築、または屋根の葺き替えを必要とする「新しい屋根」市場に搭載され、パナソニック製のパネルは「既築の屋根」に搭載されるという使い分けになりそうだ。住宅用の2つの異なる市場にそれぞれに合ったテクノロジーで開拓する戦略なのかもしれない。