結晶系と薄膜のペアーが広がる

 設置量全体に占める追尾型の採用率をみると、2014年の39%から2015年には70%に大きく伸びている。

 米国では追尾型は、今まで主に結晶系太陽電池に採用されていたが、近年では、薄膜とのペアー化が広がり始めている。実際、2014年までは、薄膜太陽電池(主にCdTe化合物型)には固定型架台が使用されていたが、2015年には追尾型がより多く採用されるようになった。2015年においては、薄膜・追尾型のプロジェクトが薄膜・固定型を設置数、設置容量共に上回った(図5)。

図5●追尾型の採用が7割に達する(出所:LBRL)
図5●追尾型の採用が7割に達する(出所:LBRL)
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 追尾型の拡大は、まずトラッキンシステム価格の減少、システムの信頼性向上、連邦政府の投資税額控除により初期投資額の負担減少などか大きく貢献している、とレポートでは分析されている。

 ちなみに、2015年のメガソーラーの導入量をテクノロジー別・メーカー別でみると、米ファーストソーラーが薄膜セグメントの93%を占め、残りは日本のソーラーフロンティア(東京都港区)のCIGS化合物型太陽電池になっている。結晶系では、米サンパワーが33%、中国トリナ・ソーラー20%、そして中国ジンコソーラー16%になっている。