インバランス市場の活用で再エネ統合

図 2●西部エネルギーインバランス市場に参加する電力会社の管轄(黄色:CAISO、オレンジ色:現在の参加者)
図 2●西部エネルギーインバランス市場に参加する電力会社の管轄(黄色:CAISO、オレンジ色:現在の参加者)
(出所:CAISO)
[画像のクリックで拡大表示]

 CAISOはカリフォルニア州を管轄エリアとする送電事業と電力需要調整事業を担っている。さらに、前日市場と最終的な需給の差(インバランス)を調整するインバランス市場を運営している。

 米国西部諸州に拡大される再生可能エネルギーのグリッドへの連系、グリッドの信頼性と発電コスト削減を促進するため、CAISOは、同州で運営するインバランス市場の運営エリアを拡張し、2014年に西部エネルギーインバランス市場 (Western Energy Imbalance Market: EIM) の運営を開始した。

 西部EIMには 現在、カリフォルニア、オレゴン、ネバダ、ワシントン、アリゾナ、ユタ、コロラド、ワイオミングの8州に管轄エリアを持つ電力事業者が参加している。これらの州の電力事業者・発電事業者はCAISOのリアルタイム・グリッド・マネッジメント・システムにアクセスし、再エネの系統統合、系統安定化、発電コスト抑制に活用できる(図2)。