「エネルギー・ソリューション・プロバイダー」に発展へ

 同社の定置型システムは、2.5kWhの蓄電池モジュールで構成され、最大容量は20kWhまで可能という。顧客のニーズや電力使用状況などに応じてカスタマイズできる。蓄電池の設置価格は、2.5kWh品が5000米ドル、20kWh品が1万3000米ドルとしている。

 こうして、蓄電池各社と大手太陽光発電インストーラー3社の提携の組み合わせがほぼ決まった形になり、今後、競合が激化しそうだ。

 LG化学とメルセデス・ベンツは業務提携を選択して市場拡大を狙い、他の太陽光発電インストーラーとの提携の可能性を残した。

 一方でテスラはソーラーシティを子会社にしたことによって垂直統合によるメリットを追求する一方で、「他の太陽光発電インストーラーとのビジネスチャンスを失ってしまうのでは」とも懸念されている。

 今後、各社は太陽光に蓄電池を組み合わせ、さらにEMS(エネルギー管理システム)を導入して、クラウドベースで各種のエネルギーサービスを提供する「エネルギー・ソリューション・プロバイダー」となって、市場拡大を狙うことになる。