今年で9年目を迎える太陽光発電関連で北米最大規模の総合イベント「Intersolar North America(北米インターソーラー)」(2016年7月11~13日)が、米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催された。

蓄電池の展示会と同時開催に

 今回のイベントは、蓄電池およびエネルギー貯蔵システムの展示会である「ees (electrical energy storage) North America」と同時開催となった。背景には、太陽光発電の大量導入で論議を呼んでいるネットメータリング制度の改正・廃止など、太陽光を巡る大きな環境変化がある。

 両イベントは、3日間の専門セミナーと展示会・技術講演会で構成され、550社以上が出展し、80カ国から1万8000人以上が来場した(図1)。

図1●カリフォルニア州、サンフランシスコで開催された北米インターソーラー。今年はエネルギー貯蔵システムの展示会eesと同時開催(出所:Solar Promotion International GmbH・July 2016)
図1●カリフォルニア州、サンフランシスコで開催された北米インターソーラー。今年はエネルギー貯蔵システムの展示会eesと同時開催(出所:Solar Promotion International GmbH・July 2016)
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 イベントのキーワードは、「Storage(蓄電池)と太陽光発電を含むDER(分散型電力資源:Distributed Energy Resource)のグリッド・インテグレーション(系統への統合化)」である。

 従来、電力会社が独占し、一方通行だった発電と電力販売のビジネスがどのように多様化していくのか。大量導入されるDERを各電力会社のグリッドに組み込んで統合し、需給バランスを維持しつつ、いかに新しいビジネスを生み出すか、こうした問題意識がディスカッションのポイントとなった。