民間企業が基地内のメガソーラーを所有し運営も担う

 現在、陸軍基地に導入されているメガソーラーは、アリゾナ州フォートフアチュカ (Fort Huachuca) 基地内にある。地元の電力会社Tucson Electric Power(TEP)社が開発・運営する連系出力18MWの発電設備で、2014年の12月に完成した。メガソーラーはこの基地の約25%の電力需要を賄っている。陸軍はTEP社と30年間の電力購入契約を結んでいる。

 フォートベニング基地に竣工したばかりの連系出力30MW(パネル容量42MW)のメガソーラー、さらに同じジョージア州に建設中の2カ所の連系出力30MWのメガソーラー(フォートゴードンとフォートスチュアート)も、陸軍基地内に設置する。

 だが、開発、ファイナンス、デザイン、建設、所有、運営・メインテナンスの全ては、陸軍でなく民間企業が担っている。ここでいう「民間企業」とは電力会社であって、ジョージア州で最大規模の民営電力会社であるGeorgia Power社が、3カ所のメガソーラーを開発・所有・運営し、陸軍が長期契約のもとで電力を買い取る(図3)。

図3●陸軍OEIとGeorgia Power社のパートナーシップで、3基の30MWメガソーラーを開発(出所:the Army Office of Energy Initiatives)
図3●陸軍OEIとGeorgia Power社のパートナーシップで、3基の30MWメガソーラーを開発(出所:the Army Office of Energy Initiatives)
[画像のクリックで拡大表示]