台湾AU Optronics(AUO)社が2016年7月27日に発表した2016年4~6月期決算は、売上高が800億9100万台湾ドル(前年同期比13%減、前四半期比13%増)、売上総利益が55億4600万台湾ドル(前年同期比53%減、前四半期比14倍)、営業利益が1億1600万台湾ドル(前年同期比98%減、前四半期の赤字から黒字へ転換)。当期損益は5億7200万台湾ドルの赤字(前年同期比で赤字転落/前四半期比で赤字幅は縮小)である。

 2016年4~6月期は3四半期ぶりの営業黒字となった。売上総利益率は6.9%(2016年1~3月期は0.5%)、営業利益率は0.1%(同-7.2%)、当期利益率は-0.7%(同-7.7%)。太陽電池などを除いたディスプレーセグメントの業績は、売上高が739億5600万台湾ドル(前年同期比14%減、前四半期比16%増)、営業損益は2億2400万台湾ドルの赤字(前年同期比で赤字転落、前四半期比で赤字幅は縮小)、営業利益率は-0.3%である。

 2016年4~6月期のパネル出荷数量は、10型以上の大型パネルが2850万枚(前年同期比14%増、前四半期比17%増)、中小型パネルが4250万枚(前年同期比11%減、前四半期比12%増)。総出荷面積は649万2000m2(前年同期比16%増、前四半期比22%増)で過去最高となった。

 面積当たりの米ドル建て平均販売単価(Blended ASP)は340米ドル/m2(前年同期比30%減、前四半期比3%減)と、7四半期連続で低下した。ただし、前四半期比の下落率は過去1年間で最もゆるやかだった。

 中小型パネルの出荷面積は35万2000m2(前年同期比1%減、前四半期比17%増)。中小型パネルの売上高は116億台湾ドル(前年同期比24%減、前四半期比9%増)、2016年4~6月期の稼働率は90%台半ばだった(前四半期は約90%)。

 2016年4~6月期の用途別売上構成比は、テレビが46%(2016年1~3月期は44%)、モニターが14%(同16%)、ノートパソコンおよびタブレット端末が17%(同17%)、モバイルが4%(同5%)、その他(車載、ATM、POSなど)が19%(同18%)。2016年4~6月期末の在庫水準は36日(前四半期末は41日、前年同期末は43日)、金額ベースでは前四半期末に比べて11%減少した。