みずほ証券では、2017年2QにおけるiPhone全体の生産数量の推定実績を従来の4000万台から前年同期比17%増、前四半期比21%減の3700万台に下方修正する。機種別に見ると、iPhone 6/6s/7は2000万台から1800万台(うち1300万台がiPhone 7)へ下方修正、iPhone 6 Plus/6s Plus/7 Plusは1400万台(うち1100万台が7 Plus)、iPhone 5s/SEは600万台である。

 iPhone 7/7 Plusに関しては、2017年3Qに量産開始が想定される新機種の作り込みに備え、生産数を抑えている。全体的には、iPhone 7/7 PlusおよびSEの生産が想定より若干弱めである一方、6s/6s Plusなど2015年旗艦モデルの生産が想定より若干強い。

3Q予想は5100万台、OLEDの遅れをLCDがカバー

 2017年3Qの生産数量予想は、iPhone全体で4500万台から前年同期比1%増、前四半期比37%増の5100万台に上方修正する。新機種(3機種)を9月中に発表し、予約受付を開始すると想定している。

 2017年3Qの予想生産数量は、4.7型の新機種(ここではiPhone 8とする)が1000万台、5.5型の新機種(同じくiPhone 8 Plus)が800万台、5.85型のOLEDディスプレーを搭載するハイエンドモデル(同じくiPhone 8 Pro)は従来予想の700万台から300万台に下方修正する。

 OLED搭載モデルの生産は、さらなる遅延リスクが拭えず、依然として予断を許さない状況が続くと見ている。しかしながら、現時点で主要部品・部材の調達見込みは変更がないと見られ、11月のフル生産に向けて急速に立ち上がると予想している。年内に作りきれなかった分は2018年1Qに生産が持ち越され、2018年1QもOLED搭載モデルは高水準の生産が続くと予想する。

 2017年3Qのその他の機種を含む生産数量予想は、4.7型のiPhone 6/6s/7/8が1800万台から2900万台へ、5.5型のiPhone 6 Plus/6s Plus/7 Plus/8 Plusが1200万台から1500万台へ、それぞれ上方修正。iPhone 5s/SEは600万台から300万台へ下方修正する。4.7型と5.5型の新製品の生産見通しを引き上げたことに加え、iPhone 7/6s、7 Plus/6s Plusなど既存・旧機種の生産も従来予想より引き上げた。