2016年4月27日発表の、台湾AUO社の2016年第1四半期(1~3月)決算は、売上高が前年同期比25%減(前四半期比15%減)の711億3500万台湾ドル、売上総利益が前年同期比97%減(前四半期比91%減)の3億9000万台湾ドルとなった。営業損益は50億9700万台湾ドルの赤字、当期損益は54億7700万台湾ドルの赤字である。2015年第4四半期(10~12月)に続き、営業赤字となった。

 売上総利益率は0.5%(2015年第4四半期は5.4%)、営業利益率は-7.2%(同-1.4%)、当期利益率は-7.7%(同-9.8%)となった。為替(対米ドルでの台湾ドル安)が粗利率を0.3%押し上げたものの、パネル価格の下落および出荷減で利益率は悪化した。

 太陽電池などを除くディスプレーセグメントの業績は、売上高が前年同期比29%減(前四半期比16%減)の635億8300万台湾ドル、営業損益は52億4500万台湾ドルの赤字、EBITDAは前年同期比81%減(前四半期比53%減)、営業利益率は-8.2%、EBITDAマージンは6.6%である。

 2016年第1四半期の出荷数量は、10型以上の大型パネルが前年同期比9%減(前四半期比12%減)の2440万枚、中小型パネルが前年同期比11%減(前四半期比13%増)の3780万枚。

 第1四半期の総出荷面積は、前年同期比1%減(前四半期比9%減)の534万3000m2となった。面積当たりの米ドル建て平均販売単価(Blended ASP)は前年同期比32%減(前四半期比9%減)の349米ドル/m2となり、平均単価は6四半期連続で低下した。中小型の出荷面積は前年同期比5%減(前四半期比18%増)の30万2000 m2、中小型パネルの売上高は前年同期比29%減(前四半期比2%減)の106億台湾ドル。2016年第1四半期の用途別売上構成比は、テレビが44%(2015年第4四半期は49%)、モニターが16%(同14%)、ノートパソコンおよびタブレット端末が17%(同17%)、モバイルが5%(同6%)、その他(車載、ATM、POSなど)が18%(同14%)。