韓国LG Display社が2016年4月27日に発表した2016年第1四半期(1~3月)決算は、売上高5兆9890億ウォン(前年同期比15%減、前四半期比20%減)、売上総利益6260億ウォン(前年同期比54%減、前四半期比18%減)、営業利益400億ウォン(前年同期比95%減、前四半期比34%減)、当期利益10億ウォン(前年同期比100%減、前四半期比黒転)で、減収・営業減益となった。

 売上総利益率は10.5%(2015年第4四半期は10.2%)、営業利益率は0.7%(同0.8%)、当期利益率は0.0%(同-0.2%)となり、2015年第4四半期(10~12月)と同様に低調な水準となった。価格の大幅な低下を、10%台半ばの販売管理費削減(過去5年の平均実績は1桁%台半ば)、製品構成の改善(テレビ用の構成比上昇)、為替の好影響(同社の売上の9割がドル建て)などで補い、営業黒字は維持した。

 第1四半期の出荷面積は、前年同期比3.2%減、前四半期比7.7%減の948万3000m2。面積当たりの米ドル建て平均販売単価(Blended ASP)は、525米ドル/m2(2015年第4四半期は632米ドル/ m2)。

 大型パネル価格の全般的な下落に加え、面積単価の高いモバイル用中小型パネルの比率が低下し、製品構成が悪化したことから2015年第4四半期から大幅な低下となった。同社はiPhone用パネルで4割程度のシェアを持つ。テレビ用パネルについては、収益性が低下している32型の生産を抑制。2015年第4四半期比で数量は1桁%台半ばの減少となった。代わりに43型以上のパネルに能力を割り当て、2015年第4四半期比で1桁%台半ばの増加となった。

 2016年第1四半期の用途別売上構成比は、テレビが38%(2015年第4四半期は34%)、モニターが15%(同15%)、ノートパソコンおよびタブレット端末が24%(同19%)、モバイルその他が23%(同32%)である。